台風の中、Apple Watchでリアルな気圧を計ってみた
2019-10-16
先日の台風19号は、東日本一帯に大雨特別警報が出され、豪雨による甚大な被害をもたらしました。
私は少しでも安全な場所に避難しようと、神奈川県海老名市のビジネスホテルに宿泊させていただきました。
結果的にほぼ台風の中心を通る事になってしまったんですが…
さて、そのときに気になったのが「いま台風はどの辺りの位置にいるのだろうか」ということをリアルに知ること。
気象庁や各気象情報を扱うサイトでは、1時間おき、遅いところは数時間ごとにしか台風の気圧や位置情報が更新されないため、正確な位置を計ることが困難です。
気圧高度計センサーが内蔵されているApple Watchであればもっと正確に知ることができるんじゃないか?と思ったわけです。
台風による気圧の変化
言うまでもなく台風の中心がもっとも気圧が低いのですが、中心を通るとなると、気圧が以下のように推移するはずです。
- 気圧がどんどん低くなる(台風の中心に近づく)
- 気圧の変化がなくなる(台風の中心)
- 気圧がどんどん高くなる(台風の中心から離れる)
Barometer & Altimeter Pro
これを知りたくて、Apple Watch内蔵の気圧センサーを利用したアプリ「Barometer & Altimeter Pro」をインストールしてみました。
起動するとシンプルな画面で海抜0mの気圧や、現在の高度と気圧を計測することができます。
さっそく気圧を計測
アプリを起動するとすぐに測定が始まり、2〜3秒おきに数値が更新されていきます。
気圧計は正確か
気圧が958.10hPaとなっていますが、この後957.20hPaぐらいまで落ちて、その気圧を数分間維持、その後21時にかけて徐々に気圧が上昇していったので、リアルに台風の通過を実感することができました。
また、27.29mという高度ですが海老名市のビジネスホテルの海抜が20.5mほどで、そのビジネスホテルの3Fでしたから、ロビーの高さが4m、客室の天井の高さを3mとすると3Fの高さはほぼこの高さになると思うので、高度計もかなり正確であると思います。
見て分かるように、高度が高いと気圧が低くなるので、どれくらいの高さにいるかで気圧はだいぶ変わってきます(一般的には低高度で10mあたり1hPa下がる)。
気象庁などが公表している台風の気圧は海抜0mにおける値なので、このアプリの写真での台風の気圧は961.20hPaと考えておくと良いでしょう。
19:00時点で気象庁は台風19号の中心気圧を955hPaとしていたので、上陸してしばらくたった海老名市でこの気圧というのはほぼ納得の数値です。
その他の機能
マーカー(赤色)の部分はストップウォッチのラップタイムみたいな感じで、その瞬間の気圧を記憶してくれる機能。
一定時間でどれくらい気圧が変化するかを計るのに利用できます。
設定画面(Settings)ボタンは、気圧や高度の単位を切り替えることができます。
Apple Watch単体で機能するので、ぜひインストールして活用してみてください。
2019-10-16