iPadアプリで基本ピアノレッスンができる!和音もOKな「Piano Notes Pro」
2012-06-20
ピアノを習ったことがない人にとって、一般的に「ピアノレッスン」と言われると、クラシック曲の譜面を見ながらピアノの前でレッスンしていることを想像すると思います。
しかし実際にレッスンを始めてみると、それ以前に身につけるべき基本的なスキルがあることが分かります。
それは譜面の音符のほうを見ながら正しく打鍵できるようになること。
この辺りの理論はパソコンの「タッチタイピング(ブラインドタッチ)」によく似ています。
キーボードを見ながら打鍵していると難易度の低い文章では気持ちよく操作できますが、徐々に高度になってくるにつれて伸びしろが無くなって上達が頭打ちになってしまいます。
そこで考えだされたのが「Piano Notes Pro」というiPad用アプリ。
画面上の5線譜に次々と表示される音符や和音を正しく打鍵し採点していくという、ピアノ演奏の基本である読譜演奏を鍛えることができるアプリです。
ピアノ教育のために考えだされた役立つ機能が満載!
3種類の鍵盤数を切り替えられる
まず、用途に合わせて鍵盤数を1オクターブ〜3オクターブまで3種類切り替えられるようになっています。
1オクターブモード
2オクターブモード
3オクターブモード
高低差のある打鍵練習をしたい場合は3オクターブが適していますが、鍵盤の間隔が狭くなってしまい、実際のピアノ鍵盤の間隔よりも大幅に狭くなってしまうので一長一短ですね。 本人の練習目標が難解な音符の読譜であれば3オクターブモードが良いと思います。
まだピアノを始めたばかりのビギナーや、これから始めてみたいと思っている人は1オクターブモードで練習を開始すると良いでしょう。
鍵盤の音名表記、カラーリング
この機能はどちらかといえば子ども向けのものになりますが、鍵盤の下部に音名(C〜B)を表記できたり、色分けすることができます。
音名表記モード
カラーリングモード
もちろん、これらの機能は組み合わせて使用することができます。
この「Piano Notes Pro」全体に言えることなんですが、操作方法が直感的で分かりやすい!
ボタンも大きく作られていて「子どもでも操作できるように」ということもおそらく意識して作られているのではないかと思います。
レッスンの難易度もいろいろ調整できる!
設定ボタンを押すと、レッスン中に五線譜に表示される音符の難易度を調節することができる画面が表示されます(レッスン中は変更できません)
目的に合わせてレッスンタイプを切り替えられる
レッスンタイプを設定できる欄では、自分が学びたい方法に合わせて以下の4つのタイプが用意されています。
1.ランダム(Random)
音符が不規則に表示されます。
音符と鍵盤の対応を脳と体に記憶させ、反射的に指が動くようにするためのレッスンタイプです。
2.上昇パターン(Ascending)
音階が上昇していくパターンを重点的にレッスンするタイプです。 4音づつで1つのパターンになっています。
3.下降パターン(Descending)
音階が下降していくパターンのタイプ。 こちらも4音づつで1つのパターンです。
4.和音(Chords)
3音のコード(和音)が表示されるタイプです。
実際のレッスンでは1オクターブでのレッスンが適しているでしょう。
さらにオプション:臨時記号、音部のスイッチ
それぞれのタイプには2つのオプションを組み合わせることができます。
臨時記号(Accidentals)
途中に臨時記号を入れて難易度を高めます。 実際の曲にも多く登場するので良い練習になるのではないでしょうか。
音部スイッチ(Switch Clefs)
レッスンのページ区切りごとに音符を表示する音部(ト音記号、ヘ音記号)が交互に切り替わります。 実際にやってみると1ページ目が右手の練習、2ページ目が左手の練習になるので、左右の手を均等に鍛えたい場合にチェックしておくと良いでしょう。
音部の切り替えと調の変更も簡単!
音部の切り替え
ト音記号のボタンを押すと、レッスンをヘ音記号(低音部)にするか、ト音記号(高音部)にするかを選ぶことができます。
調の変更
シャープ、フラット、ナチュラルのボタンを押すことで、レッスンの調を変更できます。 実際の曲でも頻繁に登場するので、より実戦的なレッスンを行うことができます。
嬰イ短調
ハ短調
調の変更はレッスン画面の五線譜上をスライドさせることでも変更できます。
レッスンの長さ、音符の範囲の調整
打鍵の難易度を調整できる設定項目として、レッスンの長さや1ページ内の音符の数を調整できる機能、レッスン中に表示される音符の範囲を調整することができます。
レッスンの長さ、1ページ内の音符の数
音符の数(Notes Per Page)は1ページ内に4個~16個の四分音符を表示させることができます。 以下は16個でレッスンを行なっているところです。
また、レッスンの長さ(Game Length)については1ページ~10ページまでの長さでレッスンを行うことができます。
音符の範囲の調整
音符の範囲(Note Range)では、レッスン中に表示される音符の高さの範囲を最低音(Lowest Note)、最高音(Highest Note)を設定することによって制限することができます。
この設定は鍵盤のタイプ(1オクターブ~3オクターブ)内にちゃんと制限されるようになっており、ボタンのドラッグ中に音符の範囲が上図のように鍵盤で視覚的に分かるようになっています。
まるで先生?秀逸なガイドヘルプ機能
このアプリの素晴らしいところは、やはり教育用に重心を置いているところ。 それが最も良く現れているのがこのヘルプ機能(Help Level)かもしれません。
ヘルプ機能は、ユーザーの初心者度によって「Off(なし)」から「Tutor(つきっきり)」まで4段階のレベルが選べるようになっています。
「Off」を選んだ場合はミスタッチしても金属音(ミスタッチを表す異音)がするだけで、画面上には何も現れませんが、「1」を選んでいる場合はミスタッチをしたときに五線譜上に正しい音を表す赤い線が表示されます。
さらに「2」を選択した場合は、1度ミスタッチをすると、正しい鍵盤の位置を青いマーカーで示してくれます。
本当はミスタッチした際も極力鍵盤は見ないほうが良いのですが、まだ鍵盤自体にほとんど慣れていない人や、子どもに対してであれば非常に役立つ機能と思いますので、ぜひ活用してみてください。
最後の「Tutor」は最初から青いマーカーが示されて「ここだよ!」ということを教えてくれるので、本当に初心者向けのつきっきりモードと言えます。
なるべく早く「Off」モードで練習できるようになりましょう。
「達成度」表でスキルアップを見える化
「Piano Notes Pro」にはゲーム的な要素で「ポイント」があります。 ちゃんと弾けたらポイントが加算されていくしくみ。
★印のボタンを押すと、各レッスン後のポイントの合計が「達成度」として表で見られるようになっています。
横軸に「1ページ内の音符の数」モードごと、縦軸に「調」、これがト音記号グループとヘ音記号グループで色分けされます。
ハイスコアを出すポイントは、ヘルプ機能を「Off」にし、臨時記号をつけて、なるべく高低差の広い音符表示にしておくことです。
20,000ポイントを超えたら現在の鍵盤タイプはほぼ達成したと考えて良いようです。 オクターブの多い鍵盤モードでスキルを上達させましょう。
というわけで…
いかがだったでしょうか? iPadによる大きさやリアルさの制限があるとはいえ、ここまで充実した機能を備えたピアノ教育アプリは無いんじゃないかと思えるくらいですね。
願わくばMIDIキーボードコントローラーや電子ピアノと接続して実際の鍵盤で練習できるようなものになれば無敵かなと思いますが、どうでしょう?>作者さま
※追記:失礼しました。 ちゃんと「FEATURES:- MIDI Input: Supports MIDI keyboard input with CoreMIDI (via Apple Camera Connection Kit).」の記述がありましたね。 ということは、Apple iPad Camera Connection Kitを使って外部MIDIキーボードと連動してレッスンができるということです!
ともかく、お値段も250円とお手頃なのでピアノを弾けるようになりたい人や音楽教育関係の方は持っておくと良いアプリかと思います。
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— coloriさん (@colori_twit) 7月 11, 2012
↑プロモーションコードの有効期限は2012 7/21まで。
「Piano Notes Pro」は以下のリンクからダウンロードできます。
2012-06-20