ターゲットユーザーを決める時の注意点
2010-05-27
ITマーケティングの古典的バイブル「キャズム」から、目から鱗の話が載っていたので参考に載せておこうと思います。
ターゲットは3人いる?
サービス提供側が「ターゲットユーザー」を決める場合、通常一人の人間をイメージしますが「キャズム」によると、正確には以下の3人がいるとのこと。(「キャズム」ではターゲットユーザーではなく「ターゲット・カスタマー」と呼んでいます)
- 1.エンド・ユーザー(実際に製品を使う人)
- 2.テクニカル・バイヤー(製品の革新性を評価する人)
- 3.エコノミック・バイヤー(製品を経済的に評価する人)
そしてここからが重要なポイントなんですが、この3タイプのターゲット・カスタマーは実際に3人いることもあれば、一人で2人分の役割をこなしたりすることもあるということです。
Photoshopを買いたい高校生の例
例えば高校生がAdobe Photoshopを購入することを考えると、エンドユーザーとテクニカルバイヤーは高校生本人、エコノミック・バイヤーはその親が担うということです。
サービス提供においては、利用する本人以外が決裁権を持っていることも多く、本人が欲しがっていても、購入する権利を持つエコノミック・バイヤーにも納得してもらう必要があります。
この例の場合は高校生の親も立派なターゲットユーザーであるということです。
エコノミック・バイヤーが製品を評価できない場合は、2のテクニカル・バイヤーがその革新性を説明したり、サービス提供側が説明したりする必要があります。
Photoshopの例でいうと「いつもお母さんがヤフオクに載せてる写真がもっとキレイに見せられるよ! いつもより高く買ってくれるかもしれないよ!」「あら、それならお得ね!」といった感じですね。
ターゲットユーザーの選定ではテクニカル・バイヤーとエコノミック・バイヤーの存在も忘れずに意識しましょうね、というお話でした。
2010-05-27