資産運用の前に池上さんに経済の本質を教えてもらおう

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将来の年金も不安定な私たちのような世代においては、本格的に資産運用を考えている人も多いことでしょう。
しかし、資産を増やすといっても株式や債券、金などに適当に投資しても、知識のある人たちに翻弄されるのが厳しい現実。

闇雲に投資を行うよりも、まず基本となる経済の本質を知ることが大事だろう、ということで選んだ本が「池上彰のやさしい経済学―1 しくみがわかる」と「池上彰のやさしい経済学―2 ニュースがわかる」の2冊です。

経済学の食わず嫌いをなくそう

本書はとにかく「分かりやすい」。
この一言に尽きます。

現代には様々な経済用語やしくみが存在し、毎日生き物のように動いているわけですが、なぜそのようなものが存在するようになったのでしょう?

こういった問いに池上さんが大学で行った経済学の授業を元に丁寧に教えてくれます。

毎日関わっているものなのに、特にお金についての本質的な学問なのに「難しそう…」という理由だけで経済学を避けていた人に正にうってつけの本と言えるでしょう。

食べ物では「食わず嫌い」といって、嫌いなものを避けて通ることもできますが、この経済社会の中で生きている我々は「経済」を食わず嫌いのように避けて生きていくことはできないのです。

経済は因果関係で理解する

最大の特徴は、お金の成り立ちから現代の経済の最先端の流れを歴史的な流れで説明してある点。
これによって因果関係がはっきりしていきます。

1巻「しくみがわかる」 2巻「ニュースがわかる」
金は天下の回りもの -経済とは何だろう?- インフレとデフレ -合成の誤謬-
お金はなぜお金なのか? -貨幣の誕生- 政府か日銀か -財政政策と金融政策-
「見えざる手」が経済を動かす -アダム・スミス- バブルへGO! -なぜバブルが生まれ、はじけたか-
資本主義は失業者を生み出す -マルクス- 円高と産業空洞化 -日本に残るか海外に出るか-
公共事業で景気回復 -ケインズ- 君は年金をもらえるか -消費税をどうする?-
「お金の量」が問題だ -フリードマン- リーマン・ショックとは何だったのか?
貿易が富を増やす -比較優位- 日本はどうして豊かになれたのか? -戦後日本経済史-

分かりやすくいうとNHKスペシャル「映像の世紀」の経済版といいますか、とにかく断片的だったパズルのピースがバチバチはまっていく感覚が爽快なんですよね。(「映像の世紀」を知らない人は必ず観る事!)

2巻の最後なんかはまさに映像の世紀の最終話「JAPAN」の構成みたいです。

間にあるクイズも良い間隔で挟まっているし、挿絵も解説をうまく補完してくれていて、曖昧な知識を確信に変えてくれる力があります。

もちろん、分かりやすく書いてあるということはそのぶん密度というか、専門性は失われるわけですが、「経済学…ウヘェ…」と思いながらもチラチラずっと気になっていた人にとって、経済を理解するための基本的な力がつくのは間違いありません。
オススメ!


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2013-02-03