なぜ決断をするとこんなに疲れるのか?典型的な2つのタイプ
2016-04-14
最近、仕事をしていて決断をすることが増えてきました。
ビジネスモデルのアイデアからやることの優先順位を決めること、みんなの目標を数値化して決めること、プログラムの仕様を決めること、今日の晩ごはんをどこに食べにいくのかを決めること…
いわゆる「決断疲れ」と言われている現象ですが、決断することはRPGで言えば魔法を使うことであり、当然のごとくMPが減ります。
決断疲れもこれと同じで、精神エネルギーを大なり小なり消耗し、疲弊していきます。
体を動かす量はそんなに減っていないのに、頭で考える内容が今までと変わっただけですごく疲れるようになってきたので「おかしいな?加齢による体力低下でもなさそうだし、何が違うんだろう?」と思って冷静に自分を分析してみました。
すると、多くの重要な決断をして疲弊していっていることが分かり、さらにその決断を分類してみると決断の中でも特にエネルギーを消耗させるものがあることが分かってきました。
エネルギーを非常に使う2つの決断タイプ
それは、精神エネルギーを大量に消耗する決断に以下の2つのタイプがあることです。
- 周りを巻き込む決断
- 後戻りできない決断
1.周りを巻き込む決断
周りを巻き込む決断は読んで字のごとく「その決断をすると、家族や友人、会社のメンバーなどを巻き込むことになる」決断です。
具体的には以下のようなものがあります。
- ビジネスプロジェクトの企画、仕様の策定
- 飲み会・イベントの幹事
- 友人との旅行の行き先
自分だけで決めて勝手に振る舞えるのであれば良いのですが、上記のような周りを巻き込む決断の場合はそうはいきません。
「周りの期待を満足させないといけない」「自分勝手な行動で迷惑をかけるわけにはいかない」といった、一種の責任感が伴うことになります。
これによって関わる人間の価値の最適化を考えねばならなくなり、疲れ果ててしまうのです。
友人同士の外食でも…
意外と友人・家族で外食する場合でもお店を考える立場になると、無意識にこのタイプの決断を迫られていることがあります。
「この人たちを満足させたい(≒満足させないといけない)」と思う人も多いでしょう。
周りも当人の責任感を感じ取って「どこでもいいよ」と気軽に言いますが、言われた方としては無数の選択肢を与えられたように感じ、余計なプレッシャーになることもあります(面倒ですね)。
選択肢は多いほど決断疲れに陥るのです。
2.後戻りできない決断
もう一つのタイプは「1度決めてしまったら、(ほぼ)後戻りができなくなる」決断です。
具体的には以下のようなものがあります。
- 進学先、就職・転職先を決める
- 引っ越し
- (返品不可の)買い物
人間は経験不足の事柄について、自身の決断が正しいという確証を持つことができません。
そのため「一旦決めたら、後で変更が効かないもの」については、決断後の将来の利益(損失)の見通しが必要になってしまい、決断することに多大なエネルギーを使ってしまいます。
あなたがAmazonなどでレビューを目を皿のようにして読んでいるのは、この決断の負荷を軽減するためなのです。
多くは2つのタイプが合わさった決断
このように2つの決断タイプを見てきましたが、生きていく中での多くの出来事は2つのタイプの複合型としてあなたに決断を迫ってきます。
ビジネスプロジェクトであれば企画を決めると多くの人を巻き込むことになり、その企画で作業が進んでいくので後戻りが出来ない空気が作られます。
あまり短期間にこのようなタイプの決断を繰り返していると、エネルギーを消耗しすぎて精神的なストレスから頭痛や腹痛を引き起こしたり、冷静な判断ができなくなってしまいます。
そこでこのようなタイプに当てはまっている決断については、1日で行う数を減らしてエネルギーの消耗を抑えるということを常に認識して行動すると良いでしょう。
2016-04-14