初心者向けの決定版!:よくわかるiPhoneアプリ開発の教科書
2011-02-13
IT系の難しい技術を分かりやすく教えてくれる点においては、個人的に一押し!の著者「森 巧尚」さんによるiPhoneアプリ開発本が出ました!
待望の「Xcode 4対応版」が新しく出ました!
2015.04.05 追記: 現在はSwift対応の「Swiftではじめる iPhoneアプリ開発の教科書 【iOS 8&Xcode 6対応】 教科書シリーズ」が出ていますのでこちらがオススメです。
森さんの本の代表作としては「基本からしっかりわかるActionScript 3.0 (Web Designing BOOKS)」があります。 ActionScript3.0を非常に分かりやすく、カワイイイラストを使って書いてあるのが特徴で、常にActionScript系の書籍の売上で上位に位置しています。
この本ですごく救われた人は多いんじゃないでしょうか。 私も初心者の人に教える立場として非常に参考にさせていただいた本でもあります。
iPhone開発本でもその威力を発揮
本書でも、その分かりやすさとカワイさは継承されています。 オールカラーでキャラクター系のイラストが豊富。 あまり多くを詰め込まず、難しそうなところは読者の不安な目線まで降りてきて応援してくれます。
カワイイイラスト!
本書の特徴にもなっているのが、まつむらまきおさんによる、分かりやすくてカワイイイラストです。
この「分かりやすい」イラストというのが本書の特徴で、単に目を楽しませるだけの装飾ではなく、ちゃんとその技術を理解させるための重要な役割を担っています。
読者の不安を和らげる表現!
本書は、多くの初心者が感じる「理解できるんだろうか…」という不安感をよく分かっています。
主にこれまでWEBサイト制作やFlash制作をメインで行ってきたクリエイターを読者層と捉え、彼らにObjective-Cの奇妙さをゴリ押しするのではなく「書き方が奇妙ですよね、分かります」系の書き方をしてくれています。
「あっち側」よりも「こっち側」目線で書いてくれる技術書って、意外と少ないんですよね~。
本書を読みながらでもObjective-Cをある程度理解できますが、どうしても「Objective-C自体をしっかり学びたい!でもこの本と同じくらい初心者向けの本がいい!」って人は「世界一わかりやすいObjective‐Cプログラミングの授業」がおすすめですよ。
JavaScriptやActionScript、PHPなどのスクリプト言語はちょっと書けるんだけど…Objective-Cはちょっと…という初心者に近い開発者に向けて書かれたもので、Objective-Cの基本である「C言語入門」→「Objective-C入門」から始まってるところが親切。
本書でも登場する基本的かつ実用的なクラス群である「Foundationフレームワーク」の解説と利用法までをサポートしています。
「Foundationフレームワーク」とは、Objective-Cで作られた基本的なクラス群の総称で、Objective-C言語仕様だけではカバーしきれない実用的な機能を提供してくれます。
たとえば、テキストファイルの読み込み/書き出しや、日付情報、カレンダー情報など、自分のiPhoneアプリの中で「使いたいな~」と思ったらすぐに使えるような部品をあらかじめ用意してくれてるんですね。
分かりやすいイラストも多く、本書と平行して読んでいけば、理解度もグーンとアップすると思います。
分かりやすいから行動につながる=どんどん作れる
本書は「iPhone SDK」をダウンロードしてインストールしてはみたものの、何から手をつけていいか分からない!という人にピッタリの本ですね。
私もiPhoneアプリ開発系の本は過去いくつか手にとってみたものの、正直「この本で学んで作りたい!」と直感的に思える本はほとんど無かったんですが、本書は直感的に「いける!」と思えました。笑
実際、非常に分かりやすく書いてあるので、手を動かしながらどんどん先に進んでいけます。 初心者にとっては、頭でいつまでも考えるよりもとにかく行動に移すことが重要なのです。
目次
- chapter.1 アプリ開発の準備をしよう
- chapter.2 iOS SDKの基本
- chapter.3 Objective-Cの基本
- chapter.4 アプリ開発の基本
- chapter.5 基本的なパーツで作る
- chapter.6 画像やアニメーションを扱う
- chapter.7 iPhoneらしい機能の実装
- chapter.8 データの読み込みと保存
- chapter.9 複数の画面を切り替える
- chapter.10 テーブル表示
- chapter.11 アプリを仕上げる
- chapter.12 実機でテストする
Flashクリエイターを意識
本書には所々にFlashのActionScriptに例える表現が登場するので、おそらくメインターゲットは簡単なスクリプトが書けるWebデベロッパーなのではないかと思います。
ActionScriptが分からなくても、JavaScriptがちょっと分かる人なら大丈夫でしょう。 とにかくプログラミングの敷居を下げて書かれています。
ActionScriptが書ければAdobe Flash CS5でswfファイルをiPhoneアプリに変換できるはずですが、ゼロからObjective-Cで作るための本をFlashクリエイター向けに書いてあるのが面白いなと思いませんか? AppleがFlash嫌いなのと、互換性の点で問題があったのかもしれませんね。
2011-02-13
2 件のコメント
初めまして!アプリ開発本を検索していてこのブログにたどり着きました!この本面白そうですね。参考にさせて頂きます!これからもアプリ開発&ブログがんばってください。また遊びに来ます!
クールアプリさん、コメントありがとうございます。
かなり前の本ですけどね…、今だと「Swiftではじめる iPhoneアプリ開発の教科書 【iOS 8&Xcode 6対応】 教科書シリーズ」を購入されたほうが良いですね。